物販はサロン経営において不可欠な収益源です。
サービス提供だけでなく、顧客に商品を提供することで収益を増やすことができます。しかし、成功するためには正しい戦略が必要です。以下では、物販で売り上げを上げるための秘訣をご紹介します。
物販のメリット
サロンが物販に力を入れるべき理由は以下のとおりです。
- 物販の売上で顧客単価を上げる
- リピーターによる売上の安定化
- スタッフの負担がない売上を得られる
- 競合他社と差別化を行える
物販の売上で顧客単価を上げる
美容室やエステなどのサロンでは、顧客が選択したコース料金に応じて顧客単価が決まります。
そのため、物販で提供する商品の価格も重要です。
ホームケアとして販売される商品は、手軽に購入できるため需要が高く、顧客単価の向上に貢献します。
効果的な物販戦略を展開することで、顧客単価を増加させることが可能です。
リピーターによる売上の安定化
物販で購入された商品は、顧客が自宅で利用するものであり、その効果や品質が顧客によって実感されます。
顧客が満足度を高める商品を提供することで、サロンとの信頼関係が深まります。また、商品の効果を維持したいというニーズが高まり定期的な再来店を促進しやすくなります。
スタッフの負担を抑えて売上を得られる
サロンでは、スタッフが施術やカウンセリングに多くの時間や労力を費やしています。
しかし、物販の商品は、スタッフの直接的な関与なしに顧客に提供されます。つまり、スタッフは施術に専念することができ、販売活動に大きく時間を割く必要がありません。
競合他社と差別化を行える
独自の商品ラインナップを提供することができます。顧客のニーズや好みに合わせて、自社ブランドの製品や話題の商品など特別なアイテムを取り揃えることで、他の競合店との差別化を図ることができます。
話題の商品を導入することで、サロンはマーケティング戦略を強化することができます。
例えば、SNSやLINEの配信などを活用して、「県内初!〇〇の取り扱い開始」など発信することで、顧客の興味を引きつけることができます。
物販を取り扱う上での注意点
仕入れと売上に時間差が発生する場合がある
物販を取り扱う上で重要な点の1つは、仕入れと売上に時間差があるということです。
商品を仕入れた直後にすぐに売れるとは限りません。
仕入れと売上の間にはタイムラグが発生するため、売上がないのに仕入れ代金を支払わなければならないというリスクがあります。
このようなリスクを解決するためには、適切な資金計画や予算管理が必要です。
また、クレジットカードの利用によっても支払いのタイムラグを一部緩和することができますが、それでも売上と決済の間には時間差が生じることを覚えておく必要があります。
在庫管理の負担、過剰在庫のリスクがある
物販では、在庫管理の負担や過剰在庫のリスクが存在します。
最少購入ロットの設定などにより、必要以上の在庫を抱える可能性があります。
また、曖昧な在庫管理を行うと、在庫が足りないか、余っているかなどのミスが発生する可能性があります。
在庫管理のミスを軽減するためには、在庫管理シートの作成や、定期的に在庫を確認するなどの対策が有効です。
これにより、在庫状況を正確に把握し、過剰在庫や在庫不足などの問題を予防することができます。
物販の売上を高めるコツとは?
- 商品の選定
- 商品の存在を認知してもらう
- 伝え方を工夫する
- 実際に商品を試してもらう
- クロージングはしっかり行う
- インセンティブの導入
詳細をご紹介いたします。
商品の選定
サロンで物販の売上を増やすには、高い商品価値を持つ商品を選定することが重要です。掛け率が高い商品は一般的に商品価値が高いとされます。
掛け率とは、販売価格に対する仕入れ価格の割合を示します。例えば、2,000円の商品を50%の掛け率で仕入れた場合、仕入れ価格は1,000円となります。
掛け率を重視すれば、仕入れ価格を抑えることができますが、単に掛け率だけで商品を選定すると、お客様の信用を失う可能性があります。そのため、十分な検討を重ね、自身の目で商品の品質や価値を確認し、本当に価値の高い商品を選ぶことが重要です。
メーカー主催の勉強会やセミナーに積極的に参加し、最新の商品情報を定期的に仕入れるのも良いでしょう。
商品の存在を認知してもらう
物販の売上を増やすためには、まず商品の存在をお客様に知ってもらう必要があります。最初のカウンセリングやアフターカウンセリングの際に、販売している商品の存在を積極的に伝えることが大切です。
ただし、お客様の時間を大切にしなければなりません。そこで、待合室や受付などお客様の目に触れる場所にPOPを設置する方法が効果的です。
POPを見て興味を持ってもらい、自然に商品についての問い合わせや興味を持ってもらえれば、購買率も高まります。このような方法は、費用対効果が高く、効果的な販促手法となります。
SNSなどで紹介することも効果的です。
伝え方を工夫する
物販の売上を上げるためには、効果的な商品の伝え方が不可欠です。適切なアプローチで商品を紹介することで、お客様の購買率が高まります。以下に、売上を増やす商品の伝え方の3つのポイントを紹介します。
商品を説明する際には、深い知識が不可欠です。
抽象的な表現よりも具体的な情報を提供することで、お客様の信頼を得ることができます。
スタッフ全員が商品について理解しており、顧客の質問に適切に答えられるように心がけましょう。
商品を購入するメリットを明確に伝えることが重要です。
商品の使用によって解決できる問題や得られる利益を具体的に説明し、お客様が商品を購入することで得られる未来のイメージを共有しましょう。
お客様にとって、商品がどのような価値を持つかを理解させることで、購買意欲を高めることができます。
過剰な売り込みは、お客様の信頼を損なう可能性があります。
お客様のニーズに合った商品を提案することに重点を置きましょう。
カウンセリングや施術中にお客様の悩みをしっかりと聞き出し、その悩みに合わせた商品の必要性やメリットを伝えることで、自然な流れで商品を紹介することができます。
実際に商品を試してもらう
お客様に商品を試してもらうことで、物販の売上が上がるケースがあります。
商品は口で良いと伝えても、実際に試してみないと自分に合うかどうかわからないため、購入するハードルが高い場合があります。
そのため、実際に商品を試してもらい、良さを実感してもらうことが重要です。
お客様にサービスで提供して、良さを実感してもらった後に購入していただくという手法は、サロンの信頼を高めるだけでなく、物販の売上を増やす効果があります。
クロージングはしっかり行う
店販を行う際、よくある誤りの一つは、一方的に商品のメリットを伝え、お客さまの反応を待つことです。
お客さまもどのように反応すればいいかわからず、会話が不自然に終了してしまうことがあります。一方で、直接的に買うか買わないかを尋ねるのは強引な印象を与えてしまうこともあります。
「使ってみませんか?」という言葉でクロージングを行うことにより、はっきりとしたイエス・ノーの返答を得られます。
また、購入を悩んでいるお客さまに対して最後の一押しをすることができます。購入に踏み切る勇気が欲しいお客様にとって、効果的なアプローチとなります。
インセンティブの導入
スタッフのモチベーションを高める要因として、「インセンティブ」が挙げられます。会社内にインセンティブ制度を導入することで、スタッフのモチベーションが向上し、それが物販の売上向上にも繋がります。
スタッフの士気が高まれば、エステサロン全体の活性化にも繋がるため、実験的に数カ月間ほどインセンティブ制度を導入してみることを検討しましょう。
物販の情報を発信する
SNSやLINEのメッセージ配信を活用して物販を行うことは、現代のデジタルマーケティングの重要な戦略の一つです。
単なる商品の宣伝だけでなく、役立つ情報や面白いコンテンツを提供しましょう。
例えば、美容室の場合物販のトリートメントを使用したビフォーアフターを発信してみても良いでしょう。
ユーザーが興味を持ち、シェアしたくなるようなコンテンツは、自然な形で商品の露出を増やします。
まとめ
物販は、アプローチ次第で売上を増やすことが可能です。しかし、どのような商品を選ぶかやアプローチ方法は、サロンによって異なるため、慎重に考える必要があります。
物販で売上を伸ばすためには、この記事で紹介した物販のメリットや売上を上げるためのコツ、人気商品などを参考にしてみてください。それぞれのサロンのニーズやお客様の要望に合ったアプローチを見つけることが重要です。
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